退去強制とは、入管法に違反した外国人に対して、日本国からの退去を命じ、国籍国等に送還する手続です。
対象となる違反の例として、
・不法入国・不法上陸
・在留期限の経過による不法残留
・資格外活動による不法就労
・一定の刑罰を受けた場合
などが挙げられます。

ここで重要なのは、「退去強制と決定される前に必ず複数の審査が行われる」という点です。
入管庁は、外国人の情状や事情も含め、形式的な違反のみで即座に強制退去にする仕組みではありません。

※企業・本人が特に注意すべきポイント
退去強制手続は、違反行為がなくとも「誤認」が原因で開始されることもあり、次のような事例が現場で多く見られます。
● 在留カードの更新忘れ
申請自体が遅れてしまい、不法残留となる可能性がある。
● 転職届の未提出
転職後14日以内の届出が必要。未提出のまま働き続けると、資格外活動と疑われることがある。
● 雇用企業側の記録ミス
雇用管理台帳・勤務実績の不備により、不法就労と誤認される事例も。
● 入管との意思疎通不足
本人の説明が不正確で、故意の違反と誤解されるケースが意外に多い。

行政書士荻野事務所では、在留相談・更新手続等に関する対応まで幅広くサポートしております。
「もしかして違反かもしれない」「手続が始まりそうで不安」と感じたら、迷わずご連絡ください。

出典・参照：退去強制手続