日本における優秀な外国人材の受け入れを促進するため、「未来創造人材制度（J-Find）」が2023年4月より導入されました。これは、世界トップクラスの大学を卒業した外国人の方々が、日本で「就職活動」または「起業準備活動」を円滑に行えるよう支援する新しい制度です。


〇制度の概要
本制度の対象者として認定されると、在留資格「特定活動」（未来創造人材）が付与され、日本での滞在が最長2年間可能となります。
この期間を利用して、時間をかけて企業研究や就職活動を行うこと、または、事業所の確保などの起業に必要な準備活動を行うことができます。


〇対象となる方の主な要件
本制度の利用にあたっては、以下の全ての要件に該当する必要があります。

１．対象大学の卒業・修了

以下の３つの世界大学ランキングのうち、２つ以上で100位以内にランクインしている大学を卒業している、またはその大学の大学院の課程を修了し、学位（学士、修士、博士など）や専門職学位を授与されている必要があります。

クアクアレリ・シモンズ社公表のQS・ワールド・ユニバーシテイ・ランキングス
タイムズ社公表のTHE ワールド・ユニバーシテイ・ランキングス
シャンハイ・ランキング・コンサルタンシー公表のアカデミック・ランキング・オブ・ワールド・ユニバーシテイズ
（注）対象となる大学の一覧は、出入国在留管理庁のホームページで公開されていますが、申請時には必ず最新の３つの世界大学ランキングも併せてご確認ください。

２．卒業等後の年数

上記の対象大学を卒業等し、学位が授与された日から５年以内の方に限ります。
卒業・修了から時間が経過していない、優秀なフレッシュな人材を主な対象としています。

３．生計維持費

日本での滞在当初の生計維持費として、申請時点において、申請人の預貯金の額が日本円に換算して20万円以上あることが必要です。
この金額は最低限の基準であり、余裕を持った滞在計画をお勧めします。


〇J-Findのメリット
・長期滞在の可能性： 最長2年間という期間は、落ち着いて日本でのキャリアを計画・実行するために十分な時間を提供します。
・柔軟な活動内容： 「就職活動」と「起業準備活動」のいずれも認められており、滞在中にキャリアパスを慎重に検討することができます。
・優秀な人材の証明： 世界トップクラスの大学出身者であることを基盤とするため、その後の「技術・人文知識・国際業務」や「経営・管理」といった在留資格への変更においても、優秀な人材であることの証明の一つとなり得ます。

〇ご留意点
この在留資格は「就職活動」または「起業準備活動」を行うためのものであり、原則としてフルタイムでの就労は認められていません。
資格外活動許可を得ることで、アルバイトなどの収入を伴う活動は可能です。
本制度の適用には、正確な卒業証明書、学位記、預貯金残高証明書など、厳格な書類の提出が求められます。


出典・参照：優秀な海外大学等を卒業した者が起業活動・就職活動を行う場合（J-Find）
出典・参照：高度外国人材 の 受 入 れ に 係 る 「 新 た な 制 度 」 の 創 設 に つ い て